一般行為判定

 一般行為判定は、(2D6+【GMから指示された能力値】)で行ないます。
 この2D6+該当能力値での判定の最終的な結果の数値を"達成値"と呼び、これがGMの定める難易度の値("目標値"と呼称します)以上であれば、行為は成功した事になります。
 複数のキャラクターが競い合うような判定("対抗判定"と呼称します)は、互いにGMから指定された能力値で判定を行ない、達成値の高いほうを勝者とします。同値の場合は、より受動的である側が優先となります。


魔法の使用とMPの回復

 ヒロインたちはみな魔法を使えます。戦闘中に使える魔法が大多数を占めるのがこのゲームの特徴ですが、戦闘以外に使える便利魔法の存在も軽視する事はできません。
 いずれにせよ、魔法を使用する際には【MP】を一時的に消費します。消費量は魔法ごとに定められており、データ表の数値の通りに消費した量を、PLは控えておくようにしてください。
 【MP】は普通、シーンの終了時に全快します。バッドステータス等の影響下にある場合は、その効果を加算してください。回復するかどうか曖昧な状況では、GMの判断を優先とします。


戦闘

 モンスターが現れたら当然戦闘となるでしょうが、まず、戦闘を行なう上では、陣形を決める必要があります。
 ……とは言っても、前衛か後衛かを決めるだけですが。

 前衛と後衛を分ける意義は、直接攻撃や魔法の効果対象にできるかどうか、という点にあります。
 射程"あり"の武器や魔法は、自分と相手のポジションに関係なく使用できます。
 射程"なし"の武器や魔法は、自分と同じポジションにいる味方か、自分と接敵し合っているポジション(互いに前衛同士)の敵にしか使用できません。
 ただし例外として、前衛が一人もいなくなった陣営は、後衛にいるキャラクターでも、敵前衛から射程"なし"の攻撃を受けるようになります。

 挟み撃ちなど、複数の方向から攻撃を受けた場合、囲まれた側はそれぞれの方向に前衛を立てることができます。
 前衛がいない方向の敵からは、"前衛がいない時"同様、後衛のキャラクターでも敵前衛から射程"なし"の攻撃を受けてしまいますので、注意してください。

 なお、このゲームの特徴として、1戦闘ターンは1シーンとみなします
 すなわち、戦闘ターン開始時に、戦闘に参加している全キャラクターの【MP】は完全に回復します。ただしバッドステータスの影響下にあったりする場合は、その影響を加算します。


 戦闘は以下のフローチャートに従って進行します。

戦闘開始
 ↓
ターン開始時フェイズ←――――――――――――┐
 ↓                              |
行動順番決定                        |
 ↓                              |
行動順の回ってきたキャラクターの能動行動←┐  |
 ↓                          |  |
対象となったキャラクターの受動行動      |  |
 ↓                          |  |
キャラクターの行動終了              |  |
 ↓                          |  |
どちらか全滅or退却した?            |  |
 ↓Yes  │No                   |  |
戦闘終了 |                    |  |
       ↓                    |  |
そのターン全員の行動が終了した?      |  |
 |Yes  |No                   |  |
 |    └――――――――――――――┘  |
 └――――――――――――――――――――┘


[戦闘開始]
 戦闘に参加するキャラクターたちは、お互いに自分のポジションを宣言し、陣形を組みます。

[ターン開始時フェイズ]
 まず、全員の【MP】はこのタイミングで回復します。
 使用タイミングが"ターン開始時"になっている魔法は、このタイミングで使用を宣言します。
 また、パーティの逃走もこのタイミングで行ないます。互いの陣営の代表同士で【運動力】の対抗判定を行ない、勝利すると逃走成功です。

[行動順番決定]
 イニシアティブ値(【IV】)の順に戦闘参加キャラクターの行動順を整理します。
 なお、同値のキャラクターがいる場合、PCヒロイン>NPCヒロイン>敵の順番とみなしてください。

[能動行動]
 以下のいずれかを行ないます。
●武器攻撃
 武器の威力を用いて武器攻撃判定を行ない、敵にダメージを与える。
 一般的なTRPGと違い、基本的に攻撃は必ず命中し、武器の攻撃力による判定の達成値がそのままダメージとなる。
●移動
 前衛から後衛へ、後衛から前衛へ、などの移動を行なう。
 多方向に前衛が発生している場合や、敵を囲んでいる場合などは、"ある前衛から隣り合う前衛へ移動"も可能。例えば、前後左右から取り囲まれている場合、前方から左側への移動は可能だが、前方から後方へ一度に移動するのは不可能。
●魔法使用
 使用タイミングが"能動"の魔法を使用した行動を行なう。
 この際、タイミングが"補助"となっているものは、タイミング"能動"の魔法と同時にひとつだけ使用できる。
●その他GMの許可した行動
 戦闘に巻き込まれた一般人の保護など。
●待機
 ターン終了直前(イニシアティブ0)まで行動順を繰り下げる。
●行動放棄
 何もしない。


[受動行動]
 使用タイミングが"受動"の魔法を使用した行動を行なう事ができます。
 受動魔法の使用は、このゲームにおける唯一の防御手段です。使用タイミングが"受動"の魔法を持っていない場合、ダメージ減少はできません。
 1つのダメージに対して、その戦闘に参加している者全員が1回ずつ受動行動を行なえます。ただし、1つのダメージに対して、ダメージを減少させるタイプの魔法を2つ以上重ねてダメージを減らす事はできません。最も多くダメージを減少させる魔法のみが適用されます。
(回避タイプの魔法を重ねるのは可能です。その場合、1度でも攻撃の達成値以上の達成値になれば、攻撃を無効化できます)
 ダメージの適用に関しては、詳しくは後述のダメージの適用と陵辱の項を参照してください。
 なお受動行動の一種として、ダメージを減らす事はできないまでも、仲間をかばう事で、肩代わりしてダメージを受ける事も可能です。この行動はGMが特別に禁止しない限り(パーティが物理的に分断されているなど)距離の有無や陣形に関係なく使用可能です。ただしこの際、かばった本人は他の受動行動(防御魔法の使用)を一切行えませんので注意してください。
 また、モンスターには固有の防御点が存在し、このぶんだけダメージを減少できます。

 こうして、戦闘はどちらかが全滅か、降伏か、逃走するまで続けられます。


ダメージの適用と陵辱

 ダメージを受けた場合、当然、そのダメージを自身の耐久力の残りに反映させなければならないわけですが、このゲームの特殊な点のひとつとして、ダメージを受ける耐久力リソースが、【HP】と【AP】の2種類あることが挙げられます。

 【HP】とは、一般的なRPGでもよく耳にする、いわゆるキャラクターの耐久力です。このゲームに限って言えば、耐力であって、生命力とは少し違うのですが。
 かたや【AP】とは、ArmerPointの略です。つまり、衣服や鎧の耐久力です。

 ダメージを受けたとき、PCは【HP】と【AP】のどちらかにダメージを受けます。
 この際、ダメージを受ける部位は、ダメージを受けたPCを担当するPLの任意で決定します。しかし、【AP】が1点でも残っている場合は、(特定のバッドステータス下にあるなどの例外的状況を除けば)必ず【AP】からダメージを割り振っていかなくてはなりません
 この際、防具の【AP】が0以下になった部位は破壊されます。ただし、ある部位のAPがマイナスの値に突入してしまった場合、HPや、他の防具の部位へ余剰のダメージは及びません。その部位が破壊されるに留まり、オーバーキルとなったぶんは無視されます。

 ともあれ、このゲームにおいてPCがダメージを受けるという事は、ヒロインクライシスと名づけられたこのゲームのキモの部分を克明に描写する事に他なりません。
 手っ取り早く言えば、【AP】にダメージを受けたPCは服や鎧を剥ぎ取られ、【HP】にダメージを受けたPCは触手や粘液などといったものに弄ばれることになるという事です。
 こういった事態の中、PCはクライシスアクトを使用する事ができます。これはどういう事かというと、PCたちは陵辱を受け、その身の貞操が危うくなったり、あるいは犯されてしまったりなどしつつも、そのピンチによって、秘められた力が湧き出てくるというものです。
 これはゲーム的には、PCがどのような陵辱を受けたかを描写する事によって、【CP】を獲得できるというものです。
 なお、GMは、クライシスアクトの使い方が不自然だと判断した場合、使用を却下しても構いません。

 【AP】が0になってしまったPCは、鎧や衣服が、その用途を成さなくなるほどにボロボロにされてしまった事となります。当然、胸や腰周りなど守るものはありません。ただし決して全裸ではなく、無防備な半脱ぎ状態です。お忘れないようお願いします。

 また、【HP】が0以下になったPCは、戦闘不能とキャラクターロストの項に準じた処理を行なわれます。すなわち徹底的な陵辱の末、中出しされ、種をつけられ、孕まされてしまうかもしれないという事です。


 いずれの場合も、原則的にダメージ描写は、『ダメージを受ける部位や使用スキルをPLが決定する』⇒『PLの決定を受けて、GMがダメージの描写をする』⇒『GMのダメージ描写を受けて、PLが反応を返す』という流れで行なってください。

 なお、戦闘終了時、PCたちの衣服は基本的にずたぼろになっているものと思われます。
 この状態で変身を解除した場合、PCたちが変身前に着ていた衣服も同様の損害を受けています。
 これは、フィジカル・アトリビュートで具現化させた装備のうち、比較的単純な形状である"武器"は魔力を練り上げるだけで事足りますが、複雑な形状となる"服"や"鎧"は、それまで着ていた衣服に固着させて具現化させるためです。
 PCは社会的自己防衛の観念上、なるべく予備の衣服を常備すべきであり、GMはPCの備えを上回る奇襲を考えるのも面白いでしょう。


APの回復

 戦闘により損傷した鎧やコスチュームの被害が、変身解除後の衣服にも及ぶというのは前述しました。
 こうして消耗したAPを回復するためには、
  (1)替えの衣服
  (2)前回の変身から数時間程度の経過
 の2つが必要になります。

 前者はすぐに納得していただけるでしょう。新たな媒体が必要ということです。
 後者に関して言えば、これは『再び変身するためのフィジカル・アトリビュートの力を充填するための時間』と解釈してください。
 そう何度も簡単にホイホイ変身してAPを回復できてはゲームバランス的に好ましくありませんし、何より変身のありがたみがありません。
 ただし、GMの提示した特殊な状況による場合は、この限りではありません。

バッドステータス

 このゲームでは戦闘中、触手に体を絡め取られて動きを封じられたり、媚薬を注入されて動きが鈍ってしまったりという事がよくあります。これらをバッドステータスと呼びます。
 バッドステータスには以下のような種類があります。

●拘束
 触手や、魔力の縄などに体の自由を奪われている状態です。
 このバッドステータスを受けている間は、あらゆる判定の達成値と【IV】に-5の修正を受けます。
 なお、【IV】が一時的に0以下になってしまった場合も、【IV】1の次の順番で行動できます。
 戦闘中であれば、自分の手番を1回消費して『拘束状態の解除』を宣言することで回復できます。
●催淫
 媚薬などによって性欲が過剰に刺激されている状態です。
 このバッドステータスを受けている間は、ダイスで判定する行動に、-1D6の修正を受けます。
 クライシスアクト<純潔の証><熱い蜜壷><締めつける名器><後ろの処女><菊辱><第二の女陰><潮吹き><自慰>いずれかを
 使用するか、1ターン分の手番を消費して同様の描写を行なう事により回復します。
●爆乳
 特殊な毒物によって、胸が肥大化させられている状態です。
 このバッドステータスを受けている間は、体のバランスが悪くなり、【運動力】-2のペナルティを受けます。【IV】も同時に下がります。
 クライシスアクト<射乳>を使用するか、1ターン分の手番を消費して同様の演出を行ない母乳を搾り出す事で回復できます。
●尿意
 人によっては不愉快に感じる場合のあるバッドステータスなので、セッション参加者の嗜好の確認は事前に必ず取るようにしてください。
 特殊な毒物によって、尿意が刺激されている状態です。
 このバッドステータスを受けている間は、精神の集中ができず、あらゆる魔法の消費MPが+1されてしまいます。
 クライシスアクト<お漏らし>を使用するか、1ターン分の手番を消費して同様の演出を行ない、漏らす事で回復できます。
 あるいは非戦闘時にトイレに駆け込んでも構いません。
●託卵
 人によっては不愉快に感じる場合のあるバッドステータスなので、セッション参加者の嗜好の確認は事前に必ず取るようにしてください。
 モンスターによって卵を産みつけられている状態です。
 このバッドステータスを受けている間は、下腹部の重量で体のバランスが悪くなり、【運動力】-2のペナルティを受けます。【IV】も同時に下がります。
 クライシスアクト<産卵>を使用するか、1ターン分の手番を消費して同様の演出を行ない、卵を生み出す事で回復できます。
●ふたなり
 魔族の呪いによって、擬似的なペニスを生やされてしまっている状態です。
 このバッドステータスを受けている間は、慣れないものが擦れてしまって落ち着かず、【MP】の最大値に-2の修正を受けます。
 呪いをかけた魔族・モンスターを倒すか、然るべき効果を持った薬品や儀式などによって回復します。PCの魔法では回復できません。
●水着
 
呪いや変身アイテムへの細工などにより、コスチュームが裸同然の卑猥な水着状に変えられてしまっている状態です。
 【AP】に変化はありませんが、攻撃を受けた際、そのダイスの中にゾロ目が混じっていると、ダメージが【HP】に適用されます。
 呪いをかけたモンスターを倒すか、【AP】が0になるかで自然に回復します。後者は回復する対象が無くなっているとも言いますが。


SP判定

 GMは、PCが淫蕩な状況に遭遇した時、PCに『SP判定』を課すことができます。
 これは要するに、『エロい状況に流されずに、PCが理性を保てるか』を問う判定です。
 各自の【SP】現在値を目標値として、【知力】で判定を行います。失敗すると、PCは状況に流され、目の前の淫らな状況に身を任せてしまう事となってしまいます。
 バッドステータスやトラップなど、状況から判断したペナルティが判定に課せられることもありえます。

 なお、SP判定を放棄し、自ら淫猥な状況の中へ飛び込んでいく権利もPC・PLには与えられます。
 そこはロールプレイの観点から見た、PCの心情にゆだねられる所でしょう。


CPの使用

 PCは、【CP】……CrisisPointという副能力値を持っています。 

 そもそもこの【CP】とは、"イヤボーン"などの言葉に代表されるような、ピンチの時に発現する、いわば火事場の馬鹿力です。このゲームにおいては、危機に際して、眠っていた魔力が爆発的に発動する、という感じでとらえてください。それはキャラクター作成時に取得した"クライシスアビリティ"という形で発現します。

 ただし、【CP】は、セッション開始時は残点0から始まります。
 そして、鎧が破壊されたり、陵辱されたりといった危機に出会う事で、クライシスアクトを使用し、陵辱を受けるごとに【CP】は徐々に溜まっていくのです。
 陵辱の果て、ピンチになった時こそ発揮される力、それが【CP】でありクライシスアビリティなのです。


戦闘不能とキャラクターロスト

 【HP】が0になったPCは、重傷や死亡ではなく、"抵抗するだけの余力がなくなった状態"と解釈します、これにより、敵である魔族に徹底的に陵辱される事でしょう。
 その場合、PCは【体力】ないし【知力】による堕落判定を行ないます。この判定には《ガッツ》《セービンググレイス》《ミラクルパワー》および《ポテンシャル》は有効です。
 目標値は、(【SP】+(とどめの一撃を加えたモンスターの【堕落修正】))です。
 堕落判定に成功したPCは、凌辱による堕落の誘惑に耐え、戦闘不能にこそなるものの、戦闘さえ終了すればHP1で復活します。《レゾリューション》や《ウィッシュ》で戦闘に復帰してくる事もありえるでしょう。
 しかし、もし堕落判定に失敗した場合……ヒロインとしての高潔な心は折れ、敵のボス格にあたる者の前に奴隷として跪く事になってしまいます。
 魔族の奴隷として屈したヒロインは、金輪際PCとしてゲームに参加する権利を奪われます。その後は奴隷として主人に尽くし続けるか、あるいは新たに現れたヒロインを迎え撃つダークヒロインとして戦いに赴くか……それは、膝を屈した相手によることでしょう。

 なお、凌辱による妊娠の有無などは、堕落したPCの担当PLの意思に委ねられます。
 GMも進言はできますが、最終的なハンドリングの権利はPLにある事を忘れないで下さい。


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