・フェイトイベント・
以下、フェイトイベントについて解説していきます。
スパロボと言うと、多くの人が真っ先に思い浮かべるのは、文字通り巨大ロボット同士の豪快にして華麗な戦いだと思います。
しかし、それと同様に欠かせない要素として、『お約束の展開と共に起こるパワーアップイベント』があると本作では解釈し、再現を試みています。
この『お約束の展開と共に起こるパワーアップイベント』を、本作ではフェイトイベントと呼んでいます。
PCは、3つまでのフェイトイベントを自由に設定する事ができます。
そして、そのフェイトイベントを起こすための前フリとなるロールプレイをセッション中で行なう事で……つまり俗に言う『フラグ立て』を行なっていく事で、フェイトイベントを起こすのに必要な【FP(フラグポイント)】を取得していき、これが一定値に達するとフェイトイベントが解決、お約束な展開と共にパワーアップを果たす事ができる、というのが概要です。
・フェイトイベントの作成・
具体的には、「そのキャラクターが背負っている宿命」と、「それが解決される事によって、将来もたらされる(予定の)恩恵」をPLが決めます。
「そのキャラクターが背負っている宿命」の部分に関しては、PLの感性である程度決めて構いませんが、最低限必要な条件として、
「PCが今現在、個人レベルで不自由している事があり、その解決が戦いの中に見出せる(かもしれない)、具体的な内容である事」
という条件を満たしていなくてはなりません。
なぜならば、フェイトイベントとは「戦いの中で解決されるであろう問題に関する、予定調和の先約」であるからです。
このため『世界平和のために戦う』のように個人レベルの問題を超えたものや、『悪を滅ぼす』のように、解決・達成した事を明確に確認できないものはフェイトイベントとして設定できません。この点は重々注意してください。
加えてフェイトイベントに関してもうひとつ設定するのは、「フェイトイベントの解決によって、将来もたらされる恩恵」です。
要するにキャラクター・愛機をどういう方針で成長させたいのか、という点に主眼が置かれる事になります。
以下の表を参照し、どのようなパワーアップを果たしたいのか記入してください。どのようなパワーアップを望むのかによって、必要なFPが違ってきます(【FP】の取得に関しては、収支と成長の項目を参照してください)。
パワーアップ内容 |
必要【FP】 |
スキルを新たに1Lv取得する or 1Lv上昇させる |
2 |
新たな精神コマンドを習得 (フェイトイベントでのみ習得可能のもの以外) |
2 |
新たな精神コマンドを習得 (フェイトイベントでのみ習得可能のもの) |
4 |
ユニットに特殊機能を1つ追加 (不利な特殊機能の消滅は不可) |
3 |
ユニットに新たな武装を追加 (超属性以外) |
2 |
ユニットに新たな武装を追加 (超属性) |
4 |
ユニットをEからDにランクアップ (付随して、機体の種別を変更してもよい) |
2 |
ユニットをDからCにランクアップ (付随して、機体の種別を変更してもよい) |
3 |
ユニットをCからBにランクアップ (付随して、機体の種別を変更してもよい) |
4 |
ユニットをBからAにランクアップ (付随して、機体の種別を変更してもよい) |
5 |
なお、1つのフェイトイベントの消化によって、複数のパワーアップを果たすよう設定しても構いません。
その場合、上記の表のうち、複数の項目の内容を足し合わせてください。
例えば、新たな仲間が増えて(スキル《サブパイロット》のLvアップ)、その仲間の力による新たな必殺技を習得する(超属性武装の追加)というパワーアップを想定するならば、必要FPは2+4=6という事になります。
なお、機体の種別変更を行なう場合は少々特殊な処理になりますので、
関連項目、および
FAQの6番も併せてご覧下さい。
これらを組み合わせた一例を挙げるならば、
・「失われた記憶を取り戻す」 → やがて記憶を取り戻し、それに伴って機体の封印されていた機能を使いこなせるようになる
・「宿敵の行方を追っている」 → 宿敵との戦いの中で、やがて新必殺技を編み出し勝利する
・「離れ離れになった恋人と再会する」 → 恋人と自分を支援する者から、新型機を託される
……といったところでしょうか。各自でいろいろ考えてみてください。
なお、フェイトイベントは1PCにつき3つまで同時に進行させる事ができます。
キャラクターの初期設定になぞらえて最初からフェイトイベントを用意していてもいいでしょうし、セッションの中で起こった出来事からフェイトイベントを組んでもよいでしょう。いずれにせよフェイトイベントを組む事に関しては完全にPLに一任されており、フェイトイベントを組む上で特別にリソースの類は必要としません。また、最初から3つのフェイトイベントを作っておいてもいいですし、最初はフェイトイベントなしでも構いません。
要するに、各自でやりやすいようにやってくれればOKです。
・フェイトイベントの消化・
フェイトイベントはいつか消化されます。具体的には、【FP】がパワーアップ内容に即した量だけ溜まった時がそのタイミングです。
PLは、以下の方法のうちいずれかを選択してお約束的なイベント――例えば宿敵との一騎討ちですとか、失われていた記憶の復活ですとか――を起こし、予定されていたパワーアップ内容をPCないしはその愛機に反映してください。【FP】が規定量溜まるという事は、これらの手段のうちいずれかを堂々とやってよいという権利を得るというのがその本質です。
《GMにお願いして、フェイトイベントを消化してもらう》
最も一般的な解決策です。持ち回りGM方式でプレイしている環境であるならば、仲の良い人に頼むのがよいでしょう。
どういうパワーアップをする予定なのかGMに伝え、パワーアップに関する演出をセッション中にどう行なうか、GMに考えてもらいましょう。
臆する事はありません。それを堂々とやってよいというルールです。
ただし、持ち回りGM方式の環境の場合、乗り気でないGMに無理強いするのはよくありません。その場合は別の人に頼みましょう。
《自分がGMをやって、自キャラのパワーアップイベントを起こす》
ちょっと変則的なパターンです。持ち回りGM方式でプレイしている環境の場合に有効かもしれません。
自分がGMをやって、自キャラがパワーアップするイベントを起こしてしまうという手段です。
日本のTRPGの歴史においては、古来より「吟遊詩人GM」だの「PC置いてけぼり」だのと批難されてきた手法ではありますが、
スパロボの伝統で、パワーアップイベントの際は敵に派手に負けかけたり、エネルギーチャージに時間がかかったりなどという事がよくあります。
これらのお約束をうまく使って、PCにも見せ場を作ってあげつつ、うまく主役をかっさらってしまいましょう。
繰り返しになりますが、これを堂々とやってよいというルールです。
事前に「うちのPCのパワーアップの回だけどOK?」と言っておけば、PLも承知の上で参加してくれます。確認はきっちり取りましょう。
《セッションではないプレイでパワーアップイベントを起こす》
コミュニティ規模でオンラインプレイをしている環境向けの方法です。
セッションではなく、キャラクターチャット(なりチャとか呼ばれてますね)でフェイトイベントを消化し、演出をたっぷり行なって、
事後、パワーアップ内容をPCもしくはその愛機に反映します。
プレイ時のログは、コミュニティメンバーが自由に閲覧できる場所にアップロードしておくのが好ましいでしょう。
「あれ? いつの間にパワーアップしたの?」というのが、他の参加者のモチベーションを下げる可能性もありますので……
《いつの間にかパワーアップしている》
ある意味最後の手段ですが、最も簡単な方法です。
セッションとセッションの合間に、予定されていたパワーアップを、PCもしくはその愛機に反映してしまう事ができます。
たぶん部隊の他のメンバーと別行動をしていた間にパワーアップイベントが起きたのでしょう。そう脳内で補完してください。
なお、フェイトイベントの消化によってもたらされるパワーアップに関しては、別途のリソースは必要ありません。
スキルの取得・強化であれば、経験点を消費する事なく、フェイトイベントの消化という代償のみによってスキルを得ます。
精神コマンドの獲得であれば、フェイトイベントの消化によって取得した分は、【精神】Bおよびスキル《サブパイロット》Lvによる精神コマンド枠を越えてしまって構いません。
武装や特殊機能の追加であれば、経験点の消費によって【装備スロット】を増やす必要はありません。フェイトイベントの消化によって取得した特殊機能や武装は、【装備スロット】0として扱います。
ユニットのランクアップ――いわゆる"乗り換えイベント"ですが、これに伴う処理は少々複雑になっていますので、ここに項目化しておきます。
《ランクアップに伴う処理》
・基本性能については、
基本性能一覧表にある、ランクアップ後の機体の種別とランクに該当する数値になります。
補給点の消費によってランクアップ前の機体を強化した分は持ち越されません。
・その代わり、ランクアップ前の機体につぎ込んだ補給点が払い戻しされます。
・ランクアップ前の機体が持っていた未使用の補給点も引き継ぎます。
・フェイトイベントの消化によって入手した武装や特殊機能に関しては、一旦失われます。
ただし、武装や特殊機能を得るために消化した、過去のFEに要したFPの合計に等しいだけ、
FEを消化したかのように、新たな武装や特殊機能を【装備スロット】0扱いで取得してください。
あえて従前と同じものを取得しても、もちろん構いません。
《<変形>などにより複数の形態を持つユニットの場合》
・フェイトイベントの消化によって入手する武装は、複数の形態のうち1つの形態にのみ与えられます。
・フェイトイベントの消化によって入手する特殊機能は、<非常形態>以外の全ての形態に与えられます。
(後付で<非常形態>の変形先に同様の特殊機能を、補給点もしくは別のFE消化で付与するのは構いません)
ただし<スーパーモード>と<ブーストシステム>のように、
一形態に同時に取得させる事が禁じられているものに関しては、それら個別の特記事項に従います。
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