・ロボット戦闘・
では、いよいよスパロボの華。ロボット戦闘のルールに入ります。
敵後衛 エリア |
敵中衛 エリア |
敵前衛 エリア |
味方前衛 エリア |
味方中衛 エリア |
味方後衛 エリア |
・能動行動と補助行動・
自分の手番が回ってきた際に行なう行動を、本作では"能動行動"と"補助行動"に分類しています。
"能動行動"とは、1回手番が回って来たにつき1つだけ行なえる行動です。
●武器を選択し、攻撃する
●<修理装置>を使用する
●<補給装置>を使用する
がこれに当たります。
対して"補助行動"とは、自分の手番が回ってきた時にしか行なえないものの、いくつでも行なう事ができ、また何を行なったとしても"能動行動"の権利を失わないものを指します。具体的には、
●<変形>を使用する
●隣のエリアに移動する(例外的に、行動の手番が1度回ってきたにつき1回のみ移動は可能)
●タイミング『補助』の精神コマンドを使用する
●使い捨てタイプのアイテムを使用する
がこれに当たります。
・攻撃・
では、攻撃のルールに移ります。
攻撃の際、攻撃を行なうキャラクターのPLは、使用する武装を、自機の武装の中から選びます。
そして、攻撃対象にとって被害を算定するために必要な、命中精度と威力を算出します。
まず重要な事として、命中精度は固定値です。武器の【命中】+パイロットの【命中】B(+《インファイト》or《ガンファイト》Lv)で固定です。
ダイスを振るのはダメージを求める所のみで、
(武器の【威力】+機体の【パワー】+(パイロットの【格闘】Bor【射撃】B)(+《インファイト》or《ガンファイト》Lv))D6を振ってダメージを求めます。
攻撃の際はまずダメージのダイスを振って、「命中達成値いくつ、当たればダメージいくつ」といったように宣言してください。
なお、武装にはそれぞれ射程があり、これによってどの位置の敵をどこから攻撃できるかが変わります。
・射程『近』の武器は、味方前衛エリアでのみ使用でき、敵前衛エリアにいる敵を攻撃できます。
・射程『P』の武器は、味方前衛および中衛エリアで使用でき、敵前衛および中衛エリアにいる敵を攻撃できます。
・射程『中』の武器は、味方前衛および中衛エリアで使用でき、敵前衛および中衛エリアにいる敵を攻撃できます。ただし、移動と同時には使用できません。
・射程『遠』の武器は、味方エリアのどこからでも使用でき、どの敵でも攻撃できます。ただし、移動と同時には使用できません。また、追加効果『スナイピング』を使用する際は、後衛にいなくてはなりません。
まとめると、下の表のようになります。
遠(スナイピング) |
攻撃可能 |
× |
使用可能 | |||
遠 |
攻撃可能 |
使用可能 | ||||
中およびP |
× |
攻撃可能 |
使用可能 |
× | ||
近 |
× |
攻撃可能 | 使用可能 |
× | ||
敵後衛 エリア |
敵中衛 エリア |
敵前衛 エリア |
味方前衛 エリア |
味方中衛 エリア |
味方後衛 エリア |
・受動行動・
攻撃を受けた側は受動行動によってダメージを減らすよう試みる事ができます。以下の行動のうちから1つを選択し、実行できます。
『通常回避』
2D6+【運動性】+パイロットの【回避】Bで判定し、攻撃側の命中精度以上の達成値が出せれば、回避に成功し、攻撃を無効化できます。
『分身回避』
3D6+【運動性】+パイロットの【回避】Bで判定し、攻撃側の命中精度以上の達成値が出せれば、回避に成功し、攻撃を無効化できます。
ただし、特殊機能<分身>を持っていなくてはならず、また1ターンに1回しか使えません。
『切り払い回避』
2D6+【運動性】+パイロットの【命中】B(+《切り払い》Lv)で判定し、攻撃側の命中精度以上の達成値が出せれば、攻撃を無効化できます。
ただし、『切り払い』の追加効果を持つ武装を所有しており、その武装を1回使用したのと同様の【EN】もしくは弾数を消費します。
加えて、1ターンに《切り払い》Lv回までしか使えません。
また、この回避方法は『剣』もしくは『弾』属性を持つ攻撃に対してのみ使用できます。
『撃ち落し回避』
2D6+【運動性】+パイロットの【命中】B(+《撃ち落し》Lv)で判定し、攻撃側の命中精度以上の達成値が出せれば、攻撃を無効化できます。
ただし、『撃ち落し』の追加効果を持つ武装を所有しており、その武装を1回使用したのと同様の【EN】もしくは弾数を消費します。
加えて、1ターンに《撃ち落し》Lv回までしか使えません。
また、この回避方法は『弾』属性を持つ攻撃に対してのみ使用できます。
なお、同一エリア内の、自分以外のPCが攻撃を受けた場合に、撃ち落しによる代理回避を行う事も可能です。
『チャフ回避』
誘導・探知を妨害する物質を散布し、攻撃を逸らす機能です。攻撃を完全に無効化します。
この回避方法は『弾』属性を持つ攻撃に対してのみ使用できます。また、1ターンに<チャフ>取得数までしか使えません。
『通常防御』
(【装甲】+パイロットの【防御】B)D6だけ、ダメージを軽減します。
『バリア防御』
(【装甲】+パイロットの【防御】B+ランクごとに定められた補正値)D6だけ、ダメージを軽減します。
ただし敵の攻撃の属性に対応した<バリア>系の特殊機能を持っていなくてはならず、使用後には所定の【EN】を消費します。
ランクごとの補正値は以下の通りです。
ランク | E | D | C | B | A | S |
補正値 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
・反撃・
敵からの攻撃を回避や防御によってノーダメージに抑える事に成功したキャラクターには、攻撃してきた者への反撃の権利が与えられます。
ただし、当然ながら彼我の位置関係からして適正な射程の武器でなければ、反撃は行なえません。
反撃により、自分の手番での能動行動の権利を失うような事はありませんが、反撃においては後述の『コンボ』『範囲攻撃』『全体攻撃』を行なう事はできません。これらの効果を持つ武装で反撃しても、最初に攻撃してきた者にしか反撃の効果は及びません。
また、攻撃対象となった者が《援護防御》や[みがわり]の恩恵を受けた場合も、代わりに防御行動を行なった者が被ダメージを0に抑える事ができたならば、攻撃対象となった者が反撃できます。この際反撃するのは《援護防御》や[みがわり]を行なった者ではない事に注意してください。
なお、《援護攻撃》や《統率》による攻撃の被ダメージを0に抑えても、反撃を行う事はできません。あくまでも反撃ができるのは、自分の手番での能動行動として攻撃を行ってきた者からの被ダメージを0に抑えた場合、攻撃してきたその者に対してのみです。
・特殊な攻撃とバッドステータス・
武装一覧表に追加効果として書かれているもののうち、いくつかは特殊な効果をもたらします。以下、それについて解説していきます。
『コンボ』
通常どおり攻撃対象となった者と同一のエリアにいる敵を、スキル《コンボ》Lv人まで同時に攻撃する事ができます。
ダメージのダイスはそれぞれに対して振り、それぞれがそのつどリアクションを行なってください。
《コンボ》Lvが攻撃対象候補の人数より高い場合でも、同一の対象に一度に2回以上攻撃する事はできません。
なお、この攻撃に対しては、攻撃対象となった者それぞれが受動行動を行なえますが、この攻撃を無効化した場合に反撃ができるのは、最初に
通常どおり攻撃対象となった、いわばメインターゲットと言うべき者だけあり、その処理はコンボ攻撃が終了した後に行ないます。
まとめると、Aへ攻撃⇒Aのリアクション⇒Bへの攻撃⇒Bのリアクション⇒Aが被ダメージ0であったならば反撃という処理になります。
また、反撃でコンボを行なう事はできません。
加えて、弾数の制限やENの消費がある武器でコンボ攻撃を行なう場合、攻撃した対象の数だけそれらを消費します。
『範囲攻撃』
ひとつのエリアに存在する全ての敵ユニットをまとめて攻撃できます。
この攻撃に対しては、攻撃対象となった者それぞれが受動行動を行なえますが、反撃は一切行なえません。
『全体攻撃』
敵全体をまとめて攻撃できます。
この攻撃に対しては、攻撃対象となった者それぞれが受動行動を行なえますが、反撃は一切行なえません。
『吹き飛ばし』
この攻撃で1点でもダメージを与える事ができた場合、攻撃対象となった者を、ひとつ後ろの戦闘エリアへ強制的に移動させます。
『引き寄せ』
この攻撃で1点でもダメージを与える事ができた場合、攻撃対象となった者を、ひとつ前の戦闘エリアへ強制的に移動させます。
『バリア無効』
前述の『バリア防御』が不可能な攻撃です。
『スナイピング』
PCがスキル《スナイピング》を保有しており、味方後衛エリアにいる場合にのみ使用可能です。
この追加効果を使用するかどうかは、PLが攻撃のつど任意に決めて構いません。
この追加効果を使用した場合、ダメージは与えられなくなりますが、ダメージのダイスは振り、この際、【威力】に《スナイピング》Lvを加えます。
その結果、仮想のダメージが1点でも対象に通った場合、対象の特殊機能をひとつ使用不能にします。
この効果は、対象が整備を受けるまで持続します。
なお、使用不能にする特殊機能は攻撃側が選べますが、対象がその特殊機能を持っている事が明らかになっていなくてはならず、無効化する特殊機能を前もって宣言した上で判定を行います。
加えて、この攻撃に対しては《援護防御》や[みがわり]を行う事ができません。
『HP吸収』
この攻撃で与えたダメージの半分だけ、自身のHPを回復します。
回復の効果を自主的に破棄する事も可能です。
『BS:ショート』
この攻撃で1点でもダメージを与える事ができた場合、攻撃対象となった者は、次のターンの終了時点まで【命中】−3の修正を受けます。
なお、この効果は重複しません。
『BS:拘束』
この攻撃で1点でもダメージを与える事ができた場合、攻撃対象となった者は、次のターンの終了時点まで
『通常回避』『分身回避』ができなくなります。
『BS:軟化』
この攻撃で1点でもダメージを与える事ができた場合、攻撃対象となった者は、次のターンの終了時点まで【装甲】が半分扱いになります。
なお、バッドステータスは効果持続中にバッドステータスを受けた場合、効果時間のみ上書きされます。
・ユニットの撃墜・
【HP】が0以下になったユニットは撃墜され、戦闘不能の損傷を受けます。
基本的に脱出装置あるいはそれに類する機能が標準で完備されているのがスパロボ世界の常であり、PCはユニットが撃墜された際にも生死の心配は必要ありませんが、ユニットの大掛かりな修理が必要です。具体的には、そのシナリオで得られるはずだった【補給点】の半分を放棄する事になります。
なお、もし1シナリオ中で複数回撃墜される事があれば、1回の撃墜で1/2、2回の撃墜で1/4、3回の撃墜で1/8……と、得られる【補給点】はさらに少なくなっていきます。
・ボス補正レベル・
コンシューマゲームのスパロボをやった事のある人ならばうなずけるでしょうが、いわゆるボスキャラは、不条理なほどの耐久力を持っている事がよくあります。
そりゃあボスキャラは、並み居る正義の味方たちの必殺技を次々に食らう、強靭な引き立て役でなければならないのですから、そうなるのも自明の理ではありますが……
何にせよ、本作ではこれを『ボス補正レベル』というもので表現します。
ボス補正レベルは、ユニットをボスにふさわしくタフにしますが、そのぶんPCが得られる経験点・補給点も直接増やします。GMを試みようという人も、乱発は避けましょう。
なお、ボス補正レベルによる強化は、補給点による強化を施した後に加えるようにしてください。
ボス補正レベル | 【HP】 | 【EN】 | 【パワー】 | 【装甲】 | 【運動性】 | 使い方の目安 |
Lv1 | 2倍 | 2倍 | 変化なし | 変化なし | 変化なし | 中ボス級 |
Lv2 | 2倍して、さらに+100 | 2倍して、さらに+10 | +1 | +1 | +1 | 『今週の悪の組織ロボ』級 |
Lv3 | 2倍して、さらに+200 | 2倍して、さらに+20 | +2 | +1 | +1 | PCの宿命のライバル級 |
Lv4 | 3倍して、さらに+300 | 3倍して、さらに+30 | +3 | +2 | +2 | 長期キャンペーンのラスボス級 |
Lv5 | 5倍して、さらに+300 | 5倍して、さらに+30 | +4 | +2 | +2 | 諸悪の根源級 |