聖王機アレクカイザー
作:ネオ・ぐらっちぇ氏

何千年もの昔……地球とは別の世界にある大地、
シーザリアと呼ばれる世界に、かつてない戦があった。

天地を創造した神の半身、光の巨人と闇の巨人
避けれない激しい戦いは、瞬く間に訪れ、世界を炎に包んだ。

長き戦いの末に力を失った巨人達は、
神の創造物である人間を下僕とし、
更なる戦いへと明け暮れた。

そして幾度の年月が流れ……光が闇に勝利した。
こうして世界は光によって支配され、新たな時代が幕を開けた。

……時は現在。

古代の伝説に憧れ、人々を護る
聖騎士の見習いとなったリュウガ=ヴァンシードは、
偶然にも光の巨人……聖王機の操者となり、
再び巻き起こる光と闇の争いに巻き込まれていく。

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主要登場人物

リュウガ=
ヴァンシード

シーザリア王国の聖騎士見習い。16歳。
姉と妹の3人暮らし。

子供の頃に父親から聖王の伝説を聞いて育ったため、
自分も聖騎士になりたいと夢見ていた。
父が死んでからは真剣にその夢を実現しようと、
聖騎士のロウンを師として
修行に明け暮れるようになった。

頭より先に体が動く熱血タイプで、
どんなトラブルもパワーで解決し、
そのたびアレクカイザーの守護聖霊エメリアに
文句を言われる。

剣の腕は可もなく不可もないくらいだが、
彼の真の力はその熱き感情の力……
後ろを振り返らず、真っ直ぐに前を見る力であり、
それが彼の聖騎士としての素質に繋がっている。

夢遊病の癖があり、ベッドの上で寝たはずが
廊下や台所で起きたりするのはよくある事らしい。

エメリア=
グレイスフィール

アレクカイザーの守護聖霊。
年齢不詳(外見年齢は15歳)。

なお、守護聖霊というのはあくまで名ばかりで、
その正体はアレクカイザーの意思が
人格化した姿であり、その姿が少女なのは
アレクカイザーの意思が女性的である事が
原因の一つとされている。

小心者で、熱血バカなリュウガに
いつも振り回されているが、二人の聖力が
アレクカイザーの力の源となるため、
最終的にはリュウガとは息が合う、
よきパートナーとして行動する。

普段は少女の姿に実体化しているが、
アレクカイザー起動時には機体に憑依し、
管理や調整、操者のサポートを行う。

他にも簡単な術なら使用可能であり、
他人の聖力を感知して瞬間移動する能力もある。

アレクカイザーを召喚する事もできるが、
何らかの魔力的な防壁があれば
簡単に防がれてしまい、移動できる距離も短い。

エメリア=
グレイスフィール
(融合)

神王機ゲイルカイザーが聖の力に目覚めた時、
同じくしてその封印を解かれたエメリア。

魔王機の意思と融合し、その姿まで変化している。
融合前のエメリアとは違い、知的で落ち着いた性格。

記憶も心も融合前の姿の
時のものを引き継いでいるが、
魔王機の記憶も引き継いでいるため、
それらが「自分の記憶である」という感覚が薄く、
人間的な所が薄れているような素振りも見せる。

ファレイ=
ドレックノール

魔王機ゲイルギアスの操者。
ある日、ゲイルギアスの操者を求める声を聞いて、
そのまま導かれるように操者となった。

出生、生い立ち等は一切不明。
ただ、多少破壊的欲望に囚われているようであり、
常に孤独である。

ゲイルギアスと強く同調すると、
その影響で目が一瞬黒くなる。

操者に選ばれてから、魔王機の意志を
遂行する事に自分の全てを捧げている。

セラ=フィス

シーザリアに存在する命を邪悪とし、
その全てを滅びと再生の輪廻から
永遠に消し去ろうとする
『粛清者』という存在の指導者的存在。

他の粛清者と違い、その姿は限りなく人間に近い。
その理由は定かではないが、製造者の何らかの
感情的要素が関連している可能性は高い。

普段は無表情であるが、時折見せる笑顔には
神秘的な何かを感じさせる。
それが慈愛なのか殺意なのかは、
文字通り「神のみぞ知る」と言えよう。

なお、セラは粛清者の総合司令官であるため、
彼女が倒されると全ての粛清者は
その活動を停止してしまう。

そのため、自らが危機に陥ると
他の粛清者を吸収し、決戦形態へと変化する。
その大きさは山をも越え、
その姿は天使よりも輝かしく、
悪魔よりもおぞましいと言われている。

主要登場機体

聖王機
アレクカイザー

太古の昔、聖王と共に魔王機ゲイルギアスと
戦ったとされる光の巨人。

伝説によると、異世界シーザリアを創造した
巨人の片割れとされているが、
その真相は定かではない。

意思を持ち、選ばれた者でなければ
乗り込む事はできない。

操者の聖力(人の中に宿る内なる力と称される物)
によって性能が左右されるが、
どちらかと言うと操者と聖王機の意思
(エメリア)との同調によって
力を引き出す事が一番重要である。

普段は目に見えない空間に隠れており、
エメリアの能力によって召喚される。
因みにその空間にある間、
損傷等は自動的に修復される。

装甲は白ミスリル合金で構成されており、
装甲よりも機動性が
高くなるようになっている。

その構造を見るとどうも人工物である
可能性が高いのだが、このような機体が
作られたという記録は何処にもない。

なお、アレクカイザーの意思は
何らかの方法によって人格が付与され、
結果的には聖王機とその意思は分別されている。

何故このような事が起こったのかは不明だが、
伝説には人格化の事は
全く記されていない所を見ると、
何やら秘密が隠されている事は確かである。

竜王機
ドラグカイザー

アレクカイザーの高機動形態。

この形態に変形すると、
移動速度が大幅に上昇する。

操者の聖力が一定値に達しないと変形できない。

シーザリアの伝説によると、
『聖王機が邪竜を倒した際に
その力を取り込んだ』とされており、
その力こそがこの形態だと思われている。

恐らく、1000年前の戦いで倒した
アルタクラスの力を取り込んだものと思われる。

魔王機
ゲイルギアス

太古の昔、魔王と呼ばれる存在と共に
聖王機アレクカイザーと
戦ったとされる闇の巨人。

伝説によると、異世界シーザリアを
創造した巨人の片割れとされているが、
その真相は定かではない。

意思を持ち、選ばれた者でなければ
乗り込む事はできない。

アレクカイザーとは違い、
意思は人格化されていないが、
そのせいか操者はこの意思の影響を受けやすく、
第三者が見れば操られているのでは
ないかと思わせるほど。

やはり聖王機と同じく操者との
同調が性能を左右する。

聖王機と同じように見えない空間に
保管する事ができ、召喚は操者の意思で
行えるが、操者自身はその空間を
傷の修復以外では使用する事はなく、
普段は通常空間に存在している。

装甲は黒ミスリル合金で構成されており、
機動性よりも装甲が高くなるよう作られている。
実際に人工物なのかどうかは定かではないが。

神王機
ゲイルカイザー(死)

聖王機アレクカイザーと魔王機ゲイルギアスが
融合し、創世の巨人としての力を取り戻した姿。

ゲイルギアスが勝利したため、
全身が黒に染まり、死の属性を司る。

意思はあるが、それを人格的に
表現する事は出来ない。
操者であったファレイには、
何の意思表現も行わなかった。

機体としての性能もパイロットの技量も
高かったのだが、まるで何かが足りないと
言わんばかりにその本領を発揮する事ができず、
最後は聖王機の操者であった
リュウガ=ヴァンシードに敗れる。

神王機
ゲイルカイザー(聖)

操者を失ったゲイルカイザーが、
リュウガ=ヴァンシードを
新たな操者と認めた、新たな姿。

全身が金色に輝き、死とは対極的な
生(聖)の力を司る。

その正体は、シーザリアの生命を生み出した、
命(オーラ)を操る機械「ライフスプリング」が
己の形を人に似せた姿で、
いずれやって来るであろう命の敵
「粛清者」を倒すため、
光と闇の争いという形で、
シーザリアの人々に試練を与え続けていた。

必殺技の聖魔神滅剣は、
対象に無限の滅びと再生を繰り返させ、
その存在を始まり以前へと帰す究極の技である。

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