戦闘ルール

 本項ではセッションのハイライトとなる、戦闘シーンのルールを説明します。
  1. 戦闘の概要
  2. ヒロインの戦闘時の行動
  3. 攻撃判定
  4. ヒロインへのダメージ
  5. 状態異常とデバフ
  6. 複数の部位を持つエネミー
  7. クライシスアクト
  8. クライシスブレイク!
  9. 戦闘終了後の処理

戦闘の概要

 プレイヤーキャラクターであるヒロインたちと魔族が遭遇した場合、多くは戦闘が避けられないでしょう。
 双方に戦闘の意思があれば、以降は戦闘ルールによって解決します。

 戦闘シーンでは、よくある"戦闘に参加している全員が1ターンに1回ずつ行動する"という形式を取ります。
 まずターンが始まると、戦闘に参加している全員の【MP】が、個々人の【エナジー】に等しいだけ回復します
 そして通常、【スピード】の高い者から順(同値の場合は任意。敵味方で同値の場合はヒロイン優先)に行動します。
 全員が自分の行動手番を終えると1ターンが終了し、そしてまた再び【スピード】の高い者から……となります。
 (※任意で行動順を遅らせる事も可能です)

 敵味方のいずれかが全滅、ないし敗北を認めるまで戦闘は続きます。
ヒロインの戦闘時の行動

 残念ながらこのゲームに通常攻撃や通常防御、アイテムの使用といった女々しい概念はありません。
 いやまあプレイヤーキャラクターたるヒロイン能力者は全員女の子ではあるのですが。

 特殊な状況において逃走やイベントアイテムの使用などといった行動をGMが認める場合を除き、
 原則としてスキルの使用によってのみ行動は行われます

 スキルの使い方は、スキルのカテゴリによって決まります。
カテゴリ 使い方と主な効果
[アクション] 攻撃や回復などの、主たる行動です。
1回の行動手番につき、原則1つのみ使用可能です。
[アレンジ] [アクション]スキルと組み合わせて、その効果や対象を変更・拡充します。
1回の行動手番につき複数個使用可能です。
[インスタント] 使用を宣言すると即座に効果を発揮し、さまざまな便利な効果を発揮します。
1回の行動手番につき複数個使用可能です。
この効果は原則として[アクション]スキルの実行よりも早く発揮されますので、
例えば同一行動手番における[アクション]スキルに必要な【MP】の不足分を
[インスタント]スキルで事前に稼いでおくというような使い方が可能です。
[フォロー] 使用を宣言すると行動手番終了直前に効果を発揮し、さまざまな便利な効果を発揮します。
1回の行動手番につき複数個使用可能です。
この効果は原則として[アクション]スキルの実行よりも後で発揮されますので、
例えば同一行動手番における[アクション]スキルで行う攻撃を強化するために
[フォロー]スキルで事前に【アタック】を上げておくというような使い方は不可能です。
[リアクト] 防御や反撃技のスキルです。
敵からの攻撃を受けた際、それに対応する形で使用を宣言します。
ヒロイン側から能動的に使用を宣言する事は基本的にありません。

 行動手番が回って来たヒロインは、これらのスキルを、下記の制約の範囲内で宣言し使用できます。
 行動するキャラクターは、下記の制約の範囲内で使用するスキルを選択します。
 スキルを使用宣言する都度、【消費MP】ぶん【MP】を消費し、その効果を実際に適用してください。。
 (ただし[アレンジ]と[アクション]はまとめて宣言し、【消費MP】合計値ぶんをまとめて消費します)
 そして、攻撃を行うアクションスキルを使用する場合は……この後に記載の攻撃判定ルールで処理します。

 以上の処理は、フロー図で厳密に示すと下記の通りとなります。
 ただし、常にこのフロー図とにらめっこしながらプレイするのは堅苦しく小難しすぎます。ましてエロをやりたくてIQ3状態になっているPLとGMでは
 処理順が多少前後しても結果に影響がない場合は直感的にプレイしてしまって構わないでしょう。処理順序に関するルール裁定で迷った場合や、ルール文面の解釈次第では結果に大きな差が出てしまう場合などに適宜参照してください。

エネミーの行動

 エネミーも行動手番が回って来るたび、ヒロインと同様に行動します。
 ただしエネミーには原則的に【MP】の概念はなく、使用するスキルを選択するという事もありません。
 エネミーは保有している特殊能力を常に使用し(任意で使わないなどの選択はせず)、原則として機械的に毎ターン、ヒロインを攻撃(ないし、それに変わる特殊能力効果の発動)してきます。
 (ただし、GMは戦闘難易度の匙加減として、一部のエネミーを敢えて行動させない事にしても構いません)
攻撃判定

 それではいよいよ攻撃の判定について説明します。
 原則的には【アタック】の能力値を用いて行為判定を行う事になります。
 ただし攻撃に使用するスキルによって、判定の目標値は変化します。
 (エネミー側の攻撃など、特に目標値の指定がない場合は、目標値4とします)

 原則として、判定において成功したダイス個数に等しいだけ、対象にダメージを与える事となります。
 ただし、攻撃を受けた者は、原則として1回の攻撃につき1つだけ[リアクト]スキルの恩恵を受ける事ができます。これは攻撃を受けた者自身が使ってもよいですし、割り込む形で仲間が使っても構いません。いずれにせよ[リアクト]スキルは、使用した者のそのターンの行動手番を消費する事なく、即座に効果を発揮しダメージを軽減します。
 また、[リアクト]スキルの恩恵によるものか、あるいは単純に判定の失敗か、どちらにしてもダメージを受けなかった場合、攻撃側の使用したスキルに「ダメージを与えた場合〜」という条件つきの特殊能力があっても、その効果を発揮せずに終わります。

 いずれにせよ、攻撃の結果として【HP】が0以下になったエネミーは倒され、戦闘処理から取り除かれます。
 ヒロインは通常、すべての敵を倒す事で勝利を目指す事になります。
ヒロインへのダメージ

 ヒロインは5つの耐久値を持ちます。すなわち、4つの部位、[頭][胸][腰][尻]それぞれの【AP】(アーマーポイント)と、体そのものの耐久力である【HP】(ヒットポイント)です。
 ヒロインはダメージを受けた際、そのダメージをどの部位に適用するか任意選択できます
 ただし、下記のルールに従う必要があります。  上記のルールによりヒロインは、部位ごとの【AP】が0になるタイミングでは特大のダメージをいなす事ができます。
 そして……部位ごとの【AP】が0になったり、【HP】にダメージを受けたタイミングは、クライシスアクトを使う絶好のタイミングでもあります!

 なお、【HP】が0になったヒロインは戦闘不能となり、原則として戦闘に関する一切の行動が取れなくなります。
 (例外的に、クライシスブレイク《リフレッシュアップ》での復活は可能です)
 ただし、エネミーが倒された時と違って、戦闘不能になってもその場から取り除かれるわけではありません。
 "戦闘の継続はできないが意識はある"として、敗北演出のRPをしてもいいでしょう。
状態異常とデバフ

 戦闘における攻撃はただダメージを与えるだけでなく、何らかの特殊効果が付属するものも存在します。
 中でも、持続的に悪影響を与えるものを状態異常と呼びます。

 状態異常には下記の種類があります。
ヒロイン側状態異常
状態異常名称 効果
催淫 攻撃判定時、"1"の出目が出ると成功数が-1されるようになる。
弛緩 敵からの攻撃判定時、"6"の出目が出ると成功数が+1されるようになる。
粘着 行動時、一度に使用できるスキル数が-2される。
(最低保証として1個のスキルは使用可能)
緊縛 行動順がターンの最後になる。
ドレイン 本来MP消費1以上あるスキルの消費MPが+1される。
(つまり複数のスキルを使用する場合、
本来消費MP0でないスキルの使用数ぶんMPを余計に消費する)
なおGMは、主にオリジナルのエネミーを作成する場合などに際して、
これらの状態異常について相当品としての演出を行っても構いません。
例えば[ドレイン]と同じ効果の[噴乳]、[催淫]と同じ効果の[バイブ]、
[緊縛]と同じ効果の[爆乳化]、[粘着]と同じ効果の[厄介ファンの群れ]などです。

個性的なエネミーやシチュエーションを演出する上では、GMは、これらの相当品とEXクライシスアクトを活用してください。


また、これらとは別にバフ/デバフという概念もあります。
バフ/デバフは戦闘能力値を実際の値より高く/低く扱うものです。
バフは+5、デバフは-5までが上限となります。
同一のキャラクターに、同一の能力値に対するバフとデバフがかかった場合、相殺はせず共存しますが
本来の能力値+バフ-デバフ が0以下となってしまう場合、判定等においては便宜的に能力値1であるものとして扱います。

また、一部のスキルには、強い効果の代償として自身にデバフをかけるタイプのものがありますが、
こういった自己デバフ効果のあるスキルは、デバフ量がその能力値の本来の値の1/2を超える場合は使用できません
 例えば【エナジー】5のキャラクターが、現在、【エナジー】に2のデバフを受けている場合
 さらに【エナジー】に自己デバフ1の効果があるスキルを使おうとすると、
 デバフ総量が3になる(=5の1/2を超えてしまう)ので、
 この場合、当該スキルは使用不可能という判断になります。
(エネミー特殊能力における自己デバフも同様に扱います)

バフ/デバフの効果は原則として戦闘終了まで持続します。

なお、【アーマー】のバフ/デバフが行われた際、【HP】【AP】およびそれらの最大値は変動しません。
複数部位を持つエネミー

 エネミーの中には、巨大であったり、攻撃用の部位や再生のための器官を持つなど、本体以外の部位を持つ者も存在します。
 このようなエネミーは、データ上は部位ごとに個別のエネミーとして動かしますが、【HP】は本体のものを全ての部位で共有する形を取ります。
 言い換えると原則的に、本体の【HP】を0にするまで、各部位を表現するエネミーがすべて生存しているものとして戦い続けるという事になります。
 また、【アタック】【スピード】【アーマー】の能力値およびバフ/デバフ、行動不能などの状態、特殊応力は部位ごとに個別に管理します。

 ヒロイン側がこういったエネミーを攻撃する場合、攻撃する部位を指定して攻撃してください。
 (どの部位に攻撃しても、ダメージは全部位共有の【HP】に入りますが、行動不能やバフ/デバフは部位ごとに個別管理するためです)
 ただし、攻撃対象を増やすスキルを使っても、「2部位に攻撃して2回分のダメージを共有の【HP】に与える」ような事はできません。
 その場合、「攻撃対象に含まれる部位のうち、任意の1部位に対して攻撃する」ものとみなして処理してください。
 (通常、弱点を突けるか、防御・反撃系特殊能力が発動しないなど、有利な任意の1部位を選ぶ事になるでしょう)
クライシスアクト

 部位ごとの【AP】が0になる、または何らかの状態異常の影響を受けたなど……使用条件を満たすと(※)、ヒロインは自身が保有しているクライシスアクトの使用を宣言する事ができます。
 キャラクター作成ルールの項でも説明した通り、クライシスアクトとはエッチなやられ演出の事です!
 コスチュームを破られて胸をさらけ出させられたり、媚薬性の毒を打ち込まれて絶頂させられたり、
 顔と髪を白くてベタベタとした液体まみれにされたり、M字に開脚した形で触手に拘束されたり、
 恐怖で無様に失禁しながら命乞いさせられたり、下腹部に淫紋を刻みつけられて奴隷にされたり、
 怪物の卵を植えつけられて産まされたり、力ずくで無理矢理犯されたりとかそういうやつです。

 (※)描写上不自然でなければ、「使用条件を満たした瞬間」だけでなく、
   条件を満たしている限りはいつ使用しても構いません。

 ヒロインは1セッションにつき、7個までのクライシスアクトを使用できます。
 クライシスアクトの使用を宣言したプレイヤーは、ピンチに陥ったヒロインとして然るべきロールプレイをしてください。
 GMから特段却下されない限り、ヒロインはクライシスアクトに応じた【CP】を獲得します。
 【CP】とはCrisis Powerの略。いわば、ピンチに陥る事で溜まっていく火事場のなんとやらです。そして……
クライシスブレイク!

 溜まった【CP】は、クライシスブレイクの使用という形で炸裂します!
 クライシスブレイクは危機的な状況を打ち破る、いわば超必殺技です。

 具体的にはクライシスブレイクは、【MP】ではなく【CP】を消費して使う、(疑似的な)スキルとして扱います。
 ヒロインの行動順が回ってきた際、他のスキル同様に使用してください。
 その威力は通常のスキルとは比べ物にならないほど強力です。

 上手く炸裂すれば、ワンチャン続編を企んだヒロピン作品のように、ご都合主義的なまでの威力でボスエネミーすら倒す事ができるでしょう。
 もっとも、それでもなお力及ばず、結局敗れてしまうかもしれませんが……とはいえ超必殺技をもってしても勝てなかった事は興奮のスパイスになるはずです。

 いずれにせよ、クライシスブレイクを発動した結末がどうなるかは、ダイスだけが知っています。
戦闘終了後の処理

 場合によっては1回のセッションで複数回の戦闘が行われる事もあるでしょう。
 戦闘終了後、原則として状態異常とバフ/デバフはなくなり、【MP】の現在値は0にリセットされます。
 【HP】【AP】【CP】は原則として繰り越されます。

 ただし、上記はあくまでも原則です。
 1回目の戦闘からゲーム世界内でほとんど時間経過なく2戦目が行われる場合は、状態異常、バフ/デバフ、【MP】現在値を繰り越しても構いません。
 逆に、ゲーム世界内で相応の時間が経過する場合は【HP】【AP】がリセットされてもいいでしょう。
 【CP】は1セッション中におけるクライシスアクト使用回数の上限の都合上、リセットすべきではありません。

 このあたりはGMが、不自然でない範囲で、またはシナリオの都合に合わせて判断してください。